640GをCSIIとして使ってみての感想~前722との比較~

1型糖尿病(IDDM)

パラダイムインスリンポンプ722からミニメド640Gに変更になったので、まだ変更されていない方や元々ミニメド600シリーズから使用されていて以前のポンプはこうだった、ということに興味がある方向けです
※当方640Gを使用しておりこの記事は640Gが主体となっておりますが、620Gでも以下の性能はほぼ同様です

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パラダイム722とミニメド640Gの比較一覧

形の違い

大きさ

722:幅9.4×長さ2.0×奥行き5.2 (cm)
640G:幅 5.3 ×長さ 9.6 ×奥行き 2.44 (cm)

縦向き仕様と横向き仕様との比較なのでややこしくなってますが
640Gを基準に見てみると、幅0.1↑×長さ0.2↑×奥行き0.44↑(cm)
と僅かながら大きめになりました

重さ

722:108g
640G:95.7g

ぶっちゃけ持った感じではその僅かな差はわかりません
同じくらいかな?と思っていましたが数字で見ると640Gの方が軽いのだそうです
しかしあくまで本体の重さのみの話ですね、これに乾電池を入れると……(以下電池に続く)

ディスプレイ

722:モノクロ(バックライト有り)、日本語がないので英語で使用
640G:カラー(5段階自動バックライト)、日本語有り

なぜ722はたくさんの言語が使えるのに日本語がないのか不思議でしたが
640Gからは日本語も搭載されてかなり使いやすくなりました
カラーになった利点としては見やすさが向上したことでしょう
それからホーム画面にボーラスや基礎レート設定があり変更が容易になりました

防水性

772:生活防水のみ
640G:24時間、水深3.6mまで潜水可能

ということなのでプールにつけたまま入ることができます
昔ハワイの海で泳ぐときに厳重に防水パックに入れて水着内に保持していたのが懐かしいです(以来泳ぎには行ってませんが)
もうそんなこと気にしなくても大丈夫なんだそうで、これは便利になりました

電池

722:単4アルカリ電池のみ
640G:単3アルカリ電池の他に単3リチウム電池(一番長く使えるそうです)、単3ニッケル水素充電式電池も使えます

上記の本体の重さから640Gは単3と電池が大きくなるので結局同じくらいの重さになるようです
電池の重さの差は単4より単3の方が10gほど重くなるそうです

音の違い

電子音

722:一定の音量のみ
640G:5段階まで音量調節可能

640Gの一番大きい音は本当にうるさいです
しかし一番小さい音は本当にやさしい音です

バイブ音

722:スマホのバイブとあまり変わりないくらいの強さ
640G:微かなバイブ

640Gのとてもやさしいバイブ音には驚きました(笑)
これは絶対夜中アラートが鳴ってもわからないなと思い、最初は音+バイブ(640Gではそのような設定ができる)でやっておりましたが、微かなバイブでも肌に触れていればわからなくもないなと思い現在はバイブのみ設定にしております

操作性

やっぱりわかりやすい日本語

これにつきますね
以前仕様していた722も慣れれば特に苦には感じませんでしたが、パッと視界に入ってすぐ認知できるのはやはり日本人なので日本語です(笑)

基礎レートを容易に変更

上記にも記しましたが、基礎の変更が本当に容易になったので臆することなく気軽にできるようになりました
変更しすぎて逐一メモしておかないと何をどうしたのかわからなくなるので注意してください(笑)
基礎レートの変更も本体の記録に残ればいいのになと思いましたがありませんでした

画面を見ずにインスリン注入!しづらくなったらしい……

いわゆるポンプの画面を見ずにボタン操作のみで何単位注入するか操作ができるイージーボーラスのことです
私はいつもボーラスウィザードの炭水化物量、グラム数入力なので必ず画面は見て操作しており使い勝手はよくわかりませんが、操作の手順を見る限りはこれも慣れなのかなと思います

ボーラスも一時基礎レートもプリセット可

ボーラスの場合、いつも一定量の食事や間食を摂る場合にこのプリセット登録が役立ちます
私は間食で設定してみようかと思ったのですが時間帯によりボーラスのグラム比が異なるのでやめておきました💦
そして食事時は血糖値により補正も結構入るのでいつも同じ単位を打つとは限らず使えそうにないです

一時基礎レートも軽度活動やシックデイ等の項目事にプリセット登録ができます
いつも決まって何時間の運動をする等のときに何%基礎を減らすという登録ができて便利です

772はこのプリセット登録がなかったので、頻繁に同じような使い方をしている方にとっては、素早くセットできるようになり大変便利になったと思います

インスリン注入

ボーラスや基礎レートの注入の単位が0.025単位から可能に

722ではボーラスは0.1単位から、ベーサルは0.05単位からでしたが640Gでは0.025単位から可能となりました
なのでとても細かく基礎も変更できるので、よりコントロールがしやすくなったと思います

急速注入が可能に

ボーラスを注入しているときはボーラス注入停止以外の一切の操作ができず、少しイライラしながら注入が終わるのをまっていましたが、この急速注入のおかげであの待ち遠しさが軽減しました
この設定をしておくと本当にすぐ注入が終わるので驚きます

しかし注入中に打ちすぎたと気が付いた場合はすでに注入し終わってしまったという場合もあるかもしれないので、そういうことが多い方は今まで通りの標準設定をおすすめいたします😅

どうせならここはこうが良かったという点(願望)

ボーラスウィザードの糖質入力も0.1gからが良かった

よく商品のパッケージに糖質または炭水化物量7.〇gと表記されておりますが、0.1の単位が0.5より上だと+1.0
0.4より下だと±0と四捨五入しながらやっております
そういう考え方が実は若干鬱陶しいと思っている私です(笑)
どうせなら0.1単位で丁度良く入れたい!(特に今まで血糖値に支障が出るレベルではありませんでしたが)気持ち的にそうしたいです
海外ではそこまで細かく気にしないのでしょうか……

基礎レートを変更したという記録を付けて欲しかった

上記にも記しましたが以前からこれは自分でメモするしか方法がないのですよね
もちろん1回くらいしか変更していないというのなら以前の記録も残っている(病院や血糖値記録表等に)範囲なのでいいのですが、妊娠期や生理のけっこう頻繁に変更しないといけなくなってくるときは本当に面倒くさいです

もっとスマートに進化して欲しかった

これは絶対誰もが思っていることではないのでしょうか
もしも機能が同じならばテルモのパッチ式インスリンポンプを選んでいたと思います
現在不具合続出のため使うことができないようですが改善されればこちらを選ぶと思います

722はまだ収めておくことが可能でしたが640Gは少しサイズが大きいためか、いいようになかなか収まってくれないのですよ例の場所に……
なのでときどきズボンに引っ掛けたりしているのですが、そうするとけっこう画面側をぶつけたりしてしまうので何かカバーになるものが欲しいですね

参考※テルモパッチ式インスリンポンプ「メディセーフウィズ」


ミニメド640G公式PDFマニュアルはこちら
ミニメド640G簡易マニュアル
ミニメド640Gシステムユーザーガイド

 

いろいろ書きましたが、この他にも722と比べるとやはり性能はだいぶ上がりました
以前にも書いたことがありますが、アメリカでは既に血糖値が上がるとインスリンが自動注入されるものが出ているようです
ポンプを付けているだけで膵臓と同じ役割を果たしてくれる、そんな夢のような話が実現する日も近いのでしょう

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